2010年03月09日 16:04
中山富美子さんのモラ展の最終日、雨の中にも関わらず
たくさんの方々がいらっしゃっていました。
一度見れば目に焼きつく色彩、単純そうで複雑なパターン
統一感のある色の組み合わせ
まるでそこから音楽が聞こえてくるような
軽快なリズムと美しいハーモニーが織りなす
神秘的な旋律が織り込まれているモラ
美しく響き合う和音のように、色と形にも響きあう一定の
ルールがあるのかもしれない
中山富美子さんが40年前、初めてモラと出会い、衝撃を受け
その後、中南米パナマ共和国のサン・ブラス諸島に本物見たさ
に出向き、ジャングルを歩いて先住民クナ族の暮らす現地で
一緒に生活をしたという話は、充分衝撃的な話だった。
75歳、背筋のピンとしたとても美しいご婦人でした。
しかしドル交換レートが360円固定の時代、航空運賃も目が
飛び出るほど高価な時代に、まさに命を懸けてパナマという
地球の裏側まで、ひとり旅立ったその原動力は何だろう?
出会い、衝撃、行動、追及、学習、創作、普及・・・
すべて一直線に生涯をかけて、邁進続けられているその生き様に
心底感動します。
五里霧中どころか、ジャングルの中は真っ暗闇で何も見えなかった
らしく、地球の裏側でのまさにそんな視界からスタートしたモラの研究
砂の中から砂金を見つける気の遠くなるような作業を真っ暗闇の中で
したような凄いことかもしれない・・・
つまらない障壁に嘆き、すぐ諦めたり、言い訳したり、ごまかしたりする
凡人には、目からウロコ1000000000000000・・乗の出会いでした。
Art is long. Life is short.
Life がshort であるかないかは、その与えられた時間の使い方次第で
命には限りがあり、その命を活かして何をするか、何を創りだし、
次世代に何を渡すかで、Artはlongという思想につながてゆく・・・
丁寧に生きなさい
与えられた時間を大切にしなさい
一つ一つ手で繋ぎ合わされたモラのアブストラクトで繊細なパターンが
そう語りかけてくれるようだった。
ミュージカルのひとコマひとコマもモラのパターンのように、少しづつ
辛苦して、みんなでつなぎ合わせて行くんだろうな・・・
モラは平面のものだけれど、舞台は空間だから、もっと複雑なのかも・・
創作やもの作りというのは、やはり人間の本能というかニーズというか
文明を排除した原始的な社会から学ぶことは、大いにありますね。
高度な文明とか最新鋭とかいうのは、文明人と思っている文明人の
勝手な思い込みかもしれないと気づきます。
地球の裏側の神秘の世界を縁つなぎして下さり、創作とアートの裾野の
広さを知る機会を作ってくださった全ての仕掛け人の皆様に感謝!!!
BY みぴママ