2010年10月19日

いざ千尋の谷へ

今年も2,000人以上のお客様が、しが県民芸術創造館に来館され
ザ・デビュー男の料理教室をご覧になられました。

この春に再演が決定し、昨年度のキャスト及びスタッフが集まり
端プロデューサーから今年のプランをお聞きしたことが、ほんの
ついこの間のことのように思い出されます。

再演のむずかしさが話題に上がり、前回よりもさらに質をアップ
しなければ、お客様に満足してもらえない。その為にお芝居の
基礎稽古をしっかりとしなければならない・・と話されました。
そして演技の基礎稽古というものが、今年のお稽古に加えられました。

”コヨーテの法則”というアメリカインディアンの教えがあります。
師が弟子にストレートな答えを与えず、自ら答えに気づくように
仕向けること。言い換えれば・・
   
          知識として与えるのではなく、
            身をもって学ばせる
            頭でなく、心で学ぶ
           覚えても、学んだとは限らない
        わかったと思う前に、もう一度よく考えてみる
           間違うことで学ぶことを恐れない

”アメリカインディアンの書物より賢いことば” エリコ・ロウ著

春からの基礎稽古はまさにコヨーテの法則そのものではなかった
でしょうか?
コヨーテとは神通力があるものの善悪の両性を備え、人を導く一方
騙しては、おろかな言動に向かわせたりする、アメリカインディアンの
昔話や寓話に最も頻繁に登場する動物です。

あの舞台でのコミカルなお芝居、絶妙な間、息の合ったやりとり・・
頭ではなくて、息という、ロジックでは説明のつかないものを
身をもって学ぶ為に、演技、歌、ダンスのお稽古を繰り返し、
辿りついたのが、あの舞台であったのでしょう。

           そう、先生方の正体は、コヨーテ???だったのかも・・

クリックすれば、簡単に答えが出るような知識はあくまで知識で、
本当に知りたければ、心と体を使って、時間をかけて、あ~でもない
こ~でもない、先生は一体何言ってんだ・・よくわからないけれど
諦めずにとにかく無心で続けているうちに、どこかに辿りついている・・
この疑いも無く、策略もなく、無心に進めば、無限の可能性が
自分の中から湧き上がってくるのではないでしょうか?
そして、そんな力が合わされば、無限の創造へとつながり、コヨーテ
として導いた先生方も驚くほどのものが、引き出されたのではない
でしょうか?

主人公のアキさんの奥さんが、テレビの前でゴロゴロする夫に
「40年間働いて、せっかくの時間テレビの前で過ごしていいの?」
と言い放った後、

「これくらい言わないと、獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす
って言うじゃない」というセリフがあります。

コヨーテといい、獅子といい、人間より遥かに長く、自然と調和して
生き永らえて来た動物の知恵というのは凄いものです。

アキオさんのように、奥さんに突き落とされる人もいるでしょうが、
自分で自分自身を千尋の谷に舞い降りることを決意することが
自分らしい人生を歩み出す第一歩であり、
自分の知らなかった世界との出会いの出発点であり、
そして自分の可能性を広げることにもなるのではないでしょうか?

  ♪そうさ、今こそ、今こそ、生まれ変わればいい・・♪
さぁ、これからだ、さぁ、これからだ、これから始めればいい・・
与えられた時間使い尽くそう、この人生、生きよう!♪

   さぁ、皆さんも、勇気をもって、千尋の谷へ
            Let’s jump!



BY みぴママ
















 




Posted by 滋賀調理男 at 12:14