2010年10月23日
腑に落とす!
"腑に落ちるではなく、腑に落とす"
春からずっとお稽古にお付き合い、台本読みから演技と指導下さった
俳優、中川義文先生がブログの中で、そうおっしゃていました。
腑に落ちるとは?・・そもそも
その字のごとく、ストンと自分の重心あたりに何かがはまり込むこと?
自分にしっくりくること?
借り物みたいな感じがしないこと?
自分のものだという感じがすること?
自分の中で完全消化され、何か自分らしいものがプラスされ
融合を経て、何かオリジナルなものが出来上がること?
それが腑に落とすということだろうか?
外的なものと内的なものが限りなく一致して、同化するという
ことであろうか?
演劇とは、ジグソーパズルのように頭をかきむしりながら、
完全に融合するものを見つけ出すプロセスの連続だろうか?
そしてまた、こうおっしゃっています・・
真面目にやってきた人は不器用でも伝わるものがある。
それはもう確実に。
器用に何でもスイスイ出来る人は一見羨ましいですよねぇ。
しかし、ウサギとカメの寓話のごとく、最後にはカメの方が
遠くまで行ける・・とおっしゃってるようで、安心したりします。
いかに要領よく、いかに早く、いかに賢く、いかに簡単に・・
そんな損得感情とは別のところに、表現の価値があるようで
♪電子レンジでチンすれば~温かくて美味しい~♪
という歌の歌詞のごとく、簡単でスピーディーなものの
刹那さを感じます。
与えられた人生、急がず、慌てず、じっくりと、オリジナルな
味付けを求めて、腑に落としたい!
あ~本当に、素人ごととは思えない、すごいミュージカルですわ♥
ダンシングハンバーグの後、トンベエと少女の間で交わされる会話の名場面
2人のお芝居とは思えない自然な会話に、会場から拍手まで沸き起こりました。
さぁ、今度は来月6日、岡山での「国民文化祭」でのステージに向け、今日も
皆さんお稽古に励まれております。さらに、どのように磨きがかかるのか
♥楽しみです♥
BY みぴママ
2010年10月23日
10月23日 稽古の様子
その後は先週の本番の様子をビデオで見直し反省会です。
2010年10月21日
心より感謝!
しが県民創造館での千秋楽公演が終わり、ロビーで
お客様をお見送りしながら、何度となくお礼を申し上げました。
有難うとは、その字のごとく、有り難いこと・・という意味らしく、
"ありえな~い!"に限りなく近い言葉のようです。
その有り難い言葉を連発するという状況は、まさに幸運なことであり
奇跡的なことなのかもしれません。
舞台はお客様なくしては成り立ちません。増して娯楽の多様化する現代に
おいては、わざわざ劇場まで足を運んで頂くというのは、大変有り難いこと
です。
貴重な時間を割き、見に来て下さったお客様、ありがとうございました!
また、そもそも、このミュージカルの種をまき、水をやり、肥しをまぶし、
時には厳しく、でも大抵は楽しく、何者だかわからない色んな種を育て、
辛抱強く見守り、支え続けて下さったスタッフの皆さん、何とお礼を
申し上げてよいのやら・・その忍耐は本当に有り難いことです。
そして、原石からダイヤモンド級の輝きへと導き、引き上げて下さった
先生方、その大きな愛は、何倍にもなり、出演者の未来の夢へと
つながって行くことでしよう。
また、陰ながらずっと支え続けて来られた家族の皆さん、本当に
ご苦労さまでした。
このミュージカルに関わり、支え続けて下さった方、また関心を寄せ
応援して下さった方、そして見に来て下さったお客様・・
永遠に続くかのような映画のエンドロールのように、色んな人に
支えられて、しが県民創造館での公演を無事に終えましたことを
♥心より感謝致します♥
♥こんな、美しいお花まで贈ってもらえるなんて・・ありえな~い幸せです♥
BY みぴママ
2010年10月19日
いざ千尋の谷へ
今年も2,000人以上のお客様が、しが県民芸術創造館に来館され
ザ・デビュー男の料理教室をご覧になられました。
この春に再演が決定し、昨年度のキャスト及びスタッフが集まり
端プロデューサーから今年のプランをお聞きしたことが、ほんの
ついこの間のことのように思い出されます。
再演のむずかしさが話題に上がり、前回よりもさらに質をアップ
しなければ、お客様に満足してもらえない。その為にお芝居の
基礎稽古をしっかりとしなければならない・・と話されました。
そして演技の基礎稽古というものが、今年のお稽古に加えられました。
”コヨーテの法則”というアメリカインディアンの教えがあります。
師が弟子にストレートな答えを与えず、自ら答えに気づくように
仕向けること。言い換えれば・・
知識として与えるのではなく、
身をもって学ばせる
頭でなく、心で学ぶ
覚えても、学んだとは限らない
わかったと思う前に、もう一度よく考えてみる
間違うことで学ぶことを恐れない
”アメリカインディアンの書物より賢いことば” エリコ・ロウ著
春からの基礎稽古はまさにコヨーテの法則そのものではなかった
でしょうか?
コヨーテとは神通力があるものの善悪の両性を備え、人を導く一方
騙しては、おろかな言動に向かわせたりする、アメリカインディアンの
昔話や寓話に最も頻繁に登場する動物です。
あの舞台でのコミカルなお芝居、絶妙な間、息の合ったやりとり・・
頭ではなくて、息という、ロジックでは説明のつかないものを
身をもって学ぶ為に、演技、歌、ダンスのお稽古を繰り返し、
辿りついたのが、あの舞台であったのでしょう。
そう、先生方の正体は、コヨーテ???だったのかも・・
クリックすれば、簡単に答えが出るような知識はあくまで知識で、
本当に知りたければ、心と体を使って、時間をかけて、あ~でもない
こ~でもない、先生は一体何言ってんだ・・よくわからないけれど
諦めずにとにかく無心で続けているうちに、どこかに辿りついている・・
この疑いも無く、策略もなく、無心に進めば、無限の可能性が
自分の中から湧き上がってくるのではないでしょうか?
そして、そんな力が合わされば、無限の創造へとつながり、コヨーテ
として導いた先生方も驚くほどのものが、引き出されたのではない
でしょうか?
主人公のアキさんの奥さんが、テレビの前でゴロゴロする夫に
「40年間働いて、せっかくの時間テレビの前で過ごしていいの?」
と言い放った後、
「これくらい言わないと、獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす
って言うじゃない」というセリフがあります。
コヨーテといい、獅子といい、人間より遥かに長く、自然と調和して
生き永らえて来た動物の知恵というのは凄いものです。
アキオさんのように、奥さんに突き落とされる人もいるでしょうが、
自分で自分自身を千尋の谷に舞い降りることを決意することが
自分らしい人生を歩み出す第一歩であり、
自分の知らなかった世界との出会いの出発点であり、
そして自分の可能性を広げることにもなるのではないでしょうか?
♪そうさ、今こそ、今こそ、生まれ変わればいい・・♪
さぁ、これからだ、さぁ、これからだ、これから始めればいい・・
与えられた時間使い尽くそう、この人生、生きよう!♪
さぁ、皆さんも、勇気をもって、千尋の谷へ
Let’s jump!
BY みぴママ